酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告

Date:2025.11.28

演 題:「家畜と暮らすモンゴル遊牧民の食の知恵 」

講 師:石井 智美 先生(酪農学園大学名誉教授)

 2025年11月20日(木)11:40~12:20分 酪農学園同窓生会館 2階会議室において「貴農同志会懇話会」が開催されました。

 会の冒頭、故湯浅、谷山両先生への哀悼を表して黙とうが行われた後、永幡肇貴農同志会会長の挨拶があり、続いて石井智美先生より下記の内容のご講演を頂きました。

 石井智美先生は家畜とともに暮らす遊牧民の食に関心をもたれてモンゴルを中心にカザフスタンなどユーラシア大陸でスケールの大きい継続的な調査研究を重ねられてきました。講演では「家畜と暮らすモンゴル遊牧民の食の知恵」について、(1)遊牧民の飼う家畜とその利用、(2)遊牧民の食、(3)遊牧民の民族飲料「馬乳酒」について、昼の短い講演時間のなかで遊牧民と暮らしを共にして得られた知識や生活の知恵の一端を豊富なスライドをもとに熱量高く話していただきました。懇話会には貴農同志会会員17名、現教職員9名で26名が出席されました。講演要旨は、添付ファイル『家畜と暮らすモンゴル遊牧民の食の知恵 .pdf』で掲載しましたのでご参照ください。

 石井智美先生は酪農学園大学で食品栄養学、応用微生物学を学ばれ、北海道大学大学院文学研究科で民族言語学的な研究を専攻修了され、光塩学園女子短期大学をへて本学で教鞭をとられてきた。モンゴルにおいて乳酸菌から食を通じた民族学的・文化生態学的な研究までスケールの大きい調査研究を継続して展開するとともに遊牧民の家畜と人との関りから、改めて人が「生きる」ことや「豊かさ」など社会学的な問いにまで展開される内容である。これらの課題に加えて「市民の食と健康栄養」についての調査研究や普及指導に尽力されている。博士(農学)、日本酪農科学会賞、北海道社会貢献賞、厚生労働大臣表彰を授賞されている。

 この講演の一端を、出席できなかった貴農同志会会員や教職員の皆様、学生の皆さんそして同窓生の皆様、また広く酪農学園の教育にご理解とご支援を頂いている方々にも閲覧して頂ければ幸いです。

 石井先生の講演終了後、情報交換として参加会員各位からの近況報告があり、その後貴農同志会副会長で学園評議員の下田尊久氏より「学園の現況と目指している方向について」として学園評議員会の報告事項から話題提供があり、大学の入試志願者減の問題と経営計画、学群の教育体系の再編、大学農場の新設と教育展開、大学名称変更の検討などについてそれらの概要が話された。 一人ひとりが命を大切にして、日々の健康とご活躍を祈念し、酪農学園の発展を願いつつ、懇話会の内容報告とさせていただきます。

 

酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告
酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告
酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告
酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告
酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告
酪農学園「貴農同志会 懇話会」の報告